特定非営利活動法人日本ウミガメ協議会付属

 研究所ニュース.2020年

黒島研究所のお知らせ、所内のイベントの告知や黒島の行事を掲載します

海上保安庁が調査ブイを回収

2020.12.21



12月15日、海上保安庁情報部の方々が調査用ブイの回収に来られました。このブイは9月28に黒島西の浜をウミガメ調査中に見つけたものです。このブイによって、海流の情報が得られ、左図のような図が作成されます。船舶の安全や漁業には欠かせない情報です。

ウミガメの来遊数と海流は関係があると言われています。将来的に、ウミガメの生態を解明するためにも役立ちそうです。

高校生が修学旅行で来所

2020.11.29

今年も修学旅行シーズンが始まりました。この秋には関西から2校の学校が来所しました。展示物の解説、サメやゴマモンガラの餌やり、ウミガメ標識放流調査を行いました。昼食は牛の島らしく牛モモを丸ごと一本焼いたBBQでした。今後も黒島の魅力を伝えるプログラムを企画したいと思います。

小浜小学校が海洋環境プログラムで来所

2020.10.23

竹富町の小浜小学校の皆さんが、竹富町の海洋環境プログラムで来所されました。当日は、研究所に職場体験にきていた黒島中学校の生徒が、ウミガメについて説明をしました。私たちにとって、同じ八重山地域の皆様に利用して頂けるのは、とても嬉しいことです。これからも地域に根差した活動をしていきたい思います。

今年のウミガメ産卵調査を終了しました

2020.10.14


2020年の黒島西の浜でのウミガメ産卵調査を終了しました。今年はアオウミガメの上陸35回そのうち産卵14回、タイマイの上陸9回そのうち産卵6回を確認しました。その他に、港近くの「あさびしばな」でもタイマイの産卵がありました。過去の調査結果を踏まえると、このアカウミガメの産卵はほとんど無くなりました。一方でアオウミガメは少しずつ増加しているようです。石垣島においても、アカウミガメの減少が確認されており(Okuyama et al. 2020)、この傾向は八重山諸島全体のようです。今年で西の浜の産卵調査は43年目となりました。これは沖縄を含む琉球列島でもっとも歴史のある調査です。この貴重な調査を今後も継続していきたい思います。

海洋教育プログラムでウミガメ産卵地を案内

2020.7.14



黒島小中学校の皆さんを西の浜にご案内しました。西の浜にはタイマイとアオウミガメの上陸跡が残っていました。そして、研究員が砂浜に残された足跡から、どのようにタイマイとアオウミガメを見分けるかを説明しました。これには、事前学習していた生徒から「なるほどー」と声が上がっていました。勉強で覚えたことが体験としてつながると、理解は大きく進むようです。環境教育として、西の浜は一見すると集落の明かりがなく、自然の植生が残っているためウミガメの産卵に適しているように見えます。しかし、黒島港の影響により砂浜の砂が減ってきていることを説明しました。

タイマイの産卵がありました

2020.7.7




今年3回目のタイマイの産卵がありました。ウミガメは1シーズンに、2週間間隔で、数回産卵します。周期から前回の産卵から考えると、どうやら2頭の母ガメが黒島に産卵に来ているようです。とても残念なことに、現在 西の浜には多量のゴミが漂着しています。きっと、上陸した母ガメからみても、残念な状態に見えるでしょう。

黒島豊年祭は中止となりました

2020.6.14

先の黒島理事会において、コロナウイルス感染防止のため、2020年の黒島豊年祭は中止が決まりました。豊年祭は旧暦の6月中に実施するため、延期はできません。記録にある限りでは、疫病によって中止になったのははじめてです。写真は、豊年祭の会場である宮里海岸。今はグンバイヒルガオが咲く季節です。

ウミガメの初産卵がありました

2020.6.2

6月1日、黒島西の浜で今年初めてのウミガメの産卵を確認しました。足跡からアオウミガメと判断しました。今年の産卵は去年より約2か月遅く、待ちに待った産卵でした。石垣市の緊急事態宣言が解除された日でしたので、この日まで黒島のウミガメも自粛していたのかもしれません。事態が収束し、多くのウミガメとお客様が黒島に来てくださることを願っています。

マダライルカと出会いました

2020.4.14

4月12日、黒島と新城島の間でマダライルカと遭遇しました。はじめはカジキかサワラがジャンプしたように見えましたが、近寄るとイルカでした。およそ30頭ほどの群れでした。黒島の周辺ではイルカやクジラは珍しく、年に数回の目撃情報があるだけです。動画を撮影したのですが、どこに出現するかわからず、イルカ達に翻弄されました。

旧正月をお祝いしました

2020.1.26







昨日125日、東筋と仲本にて新年をお祝いする行事が行われました。黒島では昔のカレンダーである旧暦で行事を開催する習慣があり、昨日は旧暦で正月にあたる日だったのです。島の人々が集まり、歌(正月ユンタ)や棒術、大綱引きなどで旧正月を盛大に祝いました。このお祝いは、東筋では昼間に、仲本では夜に行われます。時間を分けて開催することで、2つの集落がお互いの行事を手伝うことができます。大綱引きには観光客も参加することができます。

牛の初セリがありました

2020.1.13

牛の初セリがありました。黒島で飼育されている牛はみな肉用牛で、セリに出されるのは生後1年未満の子牛です。子牛といっても体重が300kgを超える大きさの牛もいます。生まれてから1日に1kgずつ成長するそうです。セリで落とされた後、各地で肥育され出荷されます。今年も最初の牛が160万円以上の高値で競り落とされ、好調な出だしでした。

2019年の入館者など

2020.1.1

新年 明けましておめでとうございます。おかげさまで2019年の入館者数は2014年以来の11000人超え、さらに3年連続1万人を突破しました。これからも、来館者の皆様に楽しみながら、黒島の自然や文化を学んでいただける施設を目指していきますので、本年もどうかよろしくお願いいたします。